台湾鉄路管理局 異級票
臺灣鐵路管理局の異級票です。一見すると台北~新竹間の乗車券のように見えますが、
中央に小さく「松山→台北 區間車」と書かれている通り、このきっぷ1枚で松山→台北の區間車、台北→新竹の自強號に乗車できます。JRで例えれば、松山~新竹間の乗車券と台北~新竹間の指定席特急券が一葉になっているもの、のような感じでしょうか。
日本の場合、乗車券と特急券は別建てですが、台鐵の場合そもそもの運賃が列車種別によって異なるため、區間車と自強號では同じ区間でも運賃が異なります。そのため、異なる種別の列車を乗り継ぐ場合は基本的に乗車券を乗車列車ごとに別々で購入することになります。ただし台鐵では遠距離逓減が導入されていないため、別々に乗車券を購入しても一般には運賃額は変わりませんが、初乗り運賃が適用される10キロ未満の短距離利用の場合、異級票では運賃を実際のキロ程に応じて算出するためほんの少し安価となります。
台北~新竹間の自強運賃177元に別で松山~台北間の區間車運賃15元を購入すると計192元となりますが、異級票であれば松山~台北間の営業キロである6.4キロに區間車の賃率1.46元/kmを乗じた9元を加えた186元が合計の運賃となっています。この例では発駅方で區間車に乗車していますが、着駅方で區間車に乗る異級票や、発着両方で區間車に乗る異級票といったバリエーションもあります。