要注意!Search Console の設定 | bloggerのテクニック その1
ウェブマスターツール(旧 Search Console)とは、 Google が提供している SEO 用のツールです。 SEO をやる上では必須のツールといっても過言ではないでしょう。 Google bot のクローリング状況やインデックス登録状況、はたまたユーザー検索へのヒット状況やクリック状況なども監視できる便利なツールです。
ツール自体の解説は巷にありふれているので割愛して、本稿では blogger ユーザーにとって有用であろう情報を中心に記載したいと思います。
さて、タイトルに要注意!と書きました、 blogger ユーザーが Search Console に登録する際の注意点とは、何なのでしょうか。既にご存知の方も多いかと思いますが、 Search Console に登録する際には、ドメイン単位で登録を行います。これが非常に重要なポイントです。 blogger のデフォルトドメインには、実は様々なバリエーションがあるのです。
例えば、本サイトのドメインは、おそらく本稿をご覧の皆様には west321kei.blogspot.jp と映っているかと思います。しかしながら例えば、west321kei.blogspot.com でも、west321kei.blogspot.com.tw でも、アクセスすることができるのです。(結果として.jpへリダイレクトされるのですが。)
これは blogger の仕様で、アクセス元の国ごとに不適切な情報を表示しない、という制御を行うためにアクセス元の国に応じて異なるドメインにリダイレクトされてしまうのです。(例えば天安門事件に関する記事を書いたとしても、中国国内からアクセスするとその記事だけが非表示にされたページにリダイレクトされる、ということです。そもそも中国国内からは中国のアクセス制限に引っかかって blogger へのアクセスすらできなさそうですが…。)
とはいえ日本語で記事を書く以上、読者はほとんどが日本人のはずだし、アクセスはほとんどが日本国内からのはずだし、その理論でいけば blogspot.jp ドメインだけ登録しておけばよいように思われますが、実はもう 1 つ非常に大きなポイントが隠れています。
これは本サイトが Google 検索結果に表示された際の実際のスクショ画像です。ドメイン部分をよく見ると、 blogspot.com ドメインがインデックスされていることがわかります。アクセスのほとんどが日本国内から、 blogspot.jp ドメインであるにもかかわらず、なぜ blogspot.com ドメインがインデックスされているのか。これは canonical tag の作用によるものです。これが2つ目の重要なポイントです。
canonical tag とは、 URL の正規化に用いる HTML タグのことです。今日の Web サイトでは、動的処理の施されたページが多用されています。そのため、見かけ上は別の URL でもページ内容はほぼ(ないしは全く)同じ、といった事象がよく起こります。 blogger の国別ドメインについても同様のことが言えます。こういった際に行われるのが URL の正規化で、同じ内容となる URL 群に対して、 Google に対して単一の代表 URL を指定することです。これにより、検索結果に意図した URL で表示させることができる、類似コンテンツとしてマイナス評価をうけなくなる、などのメリットが受けられます。 blogger では、デフォルトで blogspot.com ドメインへ canonical が設定されています。そのため、検索結果には blogspot.com ドメインのページが表示されるのです。
これまでのことを踏まえると、 blogger ユーザーが Search Console に登録する際には blogspot.com ドメインで登録をするのが最適、ということになります。複数ドメインを登録することも可能ですので、 blogspot.jp ドメインも同時に登録することが可能です。しかしながら筆者はその必要性は低いのではないかと考えています。
これは blogspot.jp ドメインで Search Console にログインした際の 28 日間検索アナリティクスです。 Google Analytics では日あたり 10 セッションほどオーガニック検索流入があるにもかかわらず、合計表示回数すらそれに達していないという結果になっています。しかも2つある表示回数のトゲは、筆者自身が site: 修飾子を使った際のものなので、実際に流入につながっている表示回数はほぼ計測できていないに等しいことになります。
このように、 blogspot.jp ドメインで登録をしても、Search Console の機能はほとんど正常に動作しません。そのため、わざわざ 2 つのドメインを登録する必要はないのです。これは Search Console の他の機能についても同様で、まともに使えるものといえば Fetch as Google (とその付帯機能であるインデックス要求)、あとは URL の削除くらいでしょうか。
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